[書評]『ナゾトキCTF~入社試験からの脱出~ Ver1.2』で謎解き要素の強いCTFを遊ぼう!
こんにちは、AWS事業本部@福岡オフィスのべこみん(@beco_minn)です。
皆さん、2022年8月14日ごろにTwitterで話題になっていた「20年ぶりにコミケにサークル参加したらほぼ異世界転生だった」的な noteの記事 をご存知ですか?
私はこの記事自体を楽しく読んでいたのですが、この方がコミケに出した同人誌がなんとCTF本じゃないですか!ってことでポチって読んでみました。本記事はその書評記事になります。
気になった方はこちらから↓
『ナゾトキCTF~入社試験からの脱出~ Ver1.2』の概要
- タイトル:『ナゾトキCTF~入社試験からの脱出~ Ver1.2』
- サークル(発行元):のみぞーん
- 著者:のみぞう 氏
- 形式:電子版
- 金額:500円(2022/8/24 時点)
本書は2022年8月13日に開催されたコミックマーケット100にて頒布されたものです。本書内には"ナゾトキCTF"が遊べる登録コードが記載されており、その登録コードを使うことでいつでも初心者向けのCTFを楽しむことが出来ます。現在はBoothで電子版のみ購入が可能となっています。
本書は大きく以下のような二部構成になっています。
- 第一章: 「ナゾトキCTFのたのしみかた」
- 第二章: 「ヒント集」 (ネタバレになる可能性があるのでここでは「ヒント集」とかなりぼかしてます。)
第一章の「ナゾトキCTFの楽しみ方」では主に以下のような内容が記載されています。
- CTF(Capture The Flag)とは何なのか
- 1ページ強にわたってCTFの基本的なルールや問題ジャンルが解説されています。
- "ナゾトキCTF"とは何なのか & ナゾトキとは何なのか
- 本書を購入することで遊べる"ナゾトキCTF"は一般的なCTFより脱出ゲームのような謎解き要素が強いです。
- そんな"ナゾトキCTF"と一般的なCTFとの違いが説明されています。
- "ナゾトキCTF"の楽しみ方
- "ナゾトキCTF"の始め方や進め方が分かりやすいワークフロー図で解説されています。
- WriteUpについて
- CTFには自分なりの解法をブログなどに公開する WriteUp という文化があります。ここでは WriteUp の簡単な説明や"ナゾトキCTF"のWriteUpブログ1がいくつか紹介されています。
こんな人にオススメ!
本書はこんな人にオススメです。
- CTFの雰囲気を味わってみたい人
- CTFをやってみたいけど、何からやって良いのかよく分からない人
- CTFをやってみたけど、よく分からなさすぎて挫折した人
- 脱出ゲームのような感覚でセキュリティを学びたい人
- 脱出ゲームとセキュリティが好きな人
上記に該当する人はすぐに"ナゾトキCTF"をやってみましょう!
個人的な推しポイント
本自体の内容と"ナゾトキCTF"の内容について、私なりの推しポイントをまとめます。
- たった500円でかなり楽しめる。
- 書籍の内容がCTF初心者に向けた内容となっているためCTFの経験が無い人でも楽しめる。
- 従来のCTFには存在しないジャンルの問題を楽しめる。
- ジャンルの横に書いてる文字が厨二心をくすぐってくる。
簡単に一つずつ説明していきます。
たった500円でかなり楽しめる。
本の内容が良いのはもちろん、"ナゾトキCTF"で10問以上遊べるのに500円で良いの!?と思っちゃいました。
"ナゾトキCTF"は Web
や Misc
で従来のCTFらしさを味わえ、Knowledge
や Riddle
といった"ナゾトキCTF"のオリジナルジャンルで脱出ゲーム感も味わえます。
書籍の内容がCTF初心者に向けた内容となっているためCTFの経験が無い人でも楽しめる。
"ナゾトキCTF"の特性上脱出ゲームのようなナゾトキ問題がいくつか出題されているため、特別な技術が無くても解ける問題多い印象を受けました。ただ、上述の通り従来のCTFにも出されるような問題があったり、フラグを取得するといった部分からCTFらしさをすごく感じました。
従来のCTFには存在しないジャンルの問題を楽しめる。
上述の通り、"ナゾトキCTF"には従来のCTFには存在しない下記の2ジャンルが存在します。それぞれの説明として、本書内での説明を引用させていただきます。
- Knowledge
- 知識問題
- ひねりもなにもない知識を問う問題。知らなくてもググって答えてOK
- Riddle
- 直球の謎解き問題
- いわゆる小謎と呼ばれるものをこの分類にしています
ジャンルの横に書いてる文字が厨二心をくすぐってくる。
ジャンル名の横に Air Elements
や Fire Elements
といったイカしたワードが書いてあります。私はまだエンディングに辿り着いていないため本ブログ執筆時点ではこれらの意味が分かっていませんが、こういう言葉には皆さんもお持ちの厨二心をくすぐられます。
最後に
CTFと聞くと難しそうなイメージもありますが、本書内にも書いてある通り"ナゾトキCTF"は従来のCTFより脱出ゲームのようなナゾトキ要素がかなり強いです。CTF経験者が遊ぶと「思ったよりCTFじゃないな。。」と思うこともあるかもしれませんが、私はとても楽しめています。
この記事を読んで気になった方は是非ご購入されてみてはいかがでしょうか。
全問解き終わったら WriteUp も書きたいと思ってます。
以上、べこみんでした。
- 本書で遊べる"ナゾトキCTF"は2022年7月17日〜2022年7月18日に24時間限定で行われたイベントが常設化+αされたものです。そのため、一部問題には当時の WriteUp が存在します。 ↩